Japan Melges week 2017

投稿者: | 2017/11/13

微風から強風までミックスコンディションの中、平川オーナー率いる 『 SWIFT MAGIC 』 が全7レース中 5レーストップフィニッシュで2連覇を果たしました。
全レースのリグチューンを下記レポート内に公開しています、ぜひ参考にしてみてください。

Japan Melges Week Tuning Note (SWIFT MAGIC)

2017年は海外レース参加艇も増え、海外レースでの経験をそれぞれが持ち帰った事で国内のレベルも大きくあがりました。
特にアップウィンドはハイクアウトコンディション以上なると走りの差が非常に小さく、Race5ではコリンシアンチームのトップフィニッシュからもフリート全体のレベルアップが見受けられます。
風の強弱があるコンディション(特にフルパワー前後)では少しでも長くパワフルな状態で走れる様にギアチェンジがポイントとなります。
ここはチューニングガイドではなかなか説明しきれないポイントですので、実際の Melges Week での SWIFT MAGIC のセットアップと写真を参考に公開します。

Race7
Wind 8-12kt
Upper +1.5tunrs
Lower 0
Diamond 0 or -4tunrs

写真はパフに入った状態です、
Mainはしっかりツイストを作れる深さを残す事でメインシートのトリム幅を作ります。メインシートを引き込んだ際にボトムスプレッダーあたりからクリューにかけて皺が出るのはリグを詰めすぎな証拠です。

Jibは風が抜けたときの走りを優先して深めにセット、ボトムストライプとミドルストライプ上のテルテールが同じように反応する所にリーダーをセットすることで、シートを少し出しても上が開きすぎません。

強弱がある際にはパフでトラックを下げて、ラルでトラックを前に戻すといった感じにアッパーシュラウドのトラックをできるだけ大きく使える状態にしておくのがポイントです。
リグを高めにセットしていると、トラックを後ろに下げる必要はなくなりますが、アンダーパワー時に緩めるオプションがなくなってしまいますので注意が必要です。
ラルでアッパートラックを前にして、さらにジブをパワフルにしたいときには、ロアートラックを1ポイント前にすることでフォアステイのサギングが大きくなります。
J24の様なオーバーラップジェノアの場合にはジブシートでの調整幅がありますが、アスペクトレシオが高いジブセール(縦長)では、ジブシートの調整幅は非常に小さく、リーダーポジションとフォアステイのサギングコントロールが鍵となります。

SWIFT MAGIC の全7レースのリグチューンは下記の通りでした。
Day1
R1 TWS7 Upper-5
R2 TWS7 Upper-3
R3 TWS8 Upper-1.5

Day2
R4 TWS16-18 Upper+8
R5 TWS16-18 Upper+8
R6 TWS14 Upper+5
R7 TWS8-12 Upper+1.5

Upperのみ記載していますが、ダイアモンドは基本チューニングテーブルをベースに+-2回転くらいで調整してます。

ご不明な点は、Melges20 担当 中村までお問い合わせください。

North Sails Japan は 引き続き Melges20 チームの海外レースチャレンジおよび国内フリートのレベルアップを全力でサポート致します。