2011年全日本スナイプ級選手権

投稿者: | 2011/11/17

近藤・石川組、初優勝!!

2011年11月9日〜13日にかけて江の島にて全日本スナイプが開催されました。

今大会は宮城県閖上で開催の準備を進めていましたが3月の東日本大震災の壊滅的な被害により江の島での代替開催となりました。
開催自体が危ぶまれましたが、スナイプ協会、スナイプ関東フリート内田夫妻、神奈川県セーリング連盟他多くの方々の尽力により開催する事が出来ました。
また、被災地である東北フリートからのエントリーもあり多大なる敬意を表します。
開会式では震災で被害に遭われた方々に対し参加者、関係者全員で黙祷を捧げ哀悼の意を表すとともにこの大会の成功を約束しました。

レースの方は全国から集まった63艇により軽風から強風まで変化に富むコンディションの中これまでの大会以上に熱い戦いが繰り広げられました。
優勝はAI☆STARS中部フリートの近藤泰史・石川真吾組。デンマーク世界選手権の苦い経験をバネにトレーニングに励み、非常にコンセントレートされた状態で全レースを戦い抜き、これまでの雪辱を果たすべく見事なスコアリングで優勝杯を手にしました。
準優勝には九州フリートから参戦の福岡大学OBチーム吉岡岳史、丸子喬央組が入りました。吉岡選手は昨年までSPNセーリングチームに所属し活躍していましたが、今年から故郷福岡へ帰り後輩のコーチングをしながらの参戦となりました。他の上位入賞者に比べ練習量が少ない中で、のびのびとしたレース運びでこれまで培った実力を遺憾なく発揮することが出来ました。

入賞者とセールインベントリーは以下のとおりです。

優勝 30561  近藤康史・石川真吾 AI☆STARS SW-4&R3-LM
準優勝 29003  吉岡岳史・丸子喬央 福岡大学七洋会 SW-4&R3-LM
3位 31033  白石潤一郎・上田真聖 NORTH SAILS/上田社労士事務所 SW-4&R3-LM
4位 30841  武居徳真・伊村仁志 GEKKO/日本大学 SW-4&R3-LM
5位 30216  加藤拓海・杉浦博之 ㈱豊田自動織機 SW-4&R3-LM
6位 30010  西村秀樹・平田恵一 同志社大学 SW-4&R3-LM


大会に関わった選手、関係者のみなさんお疲れ様でした。これからもSelious Sailing.Selious Fanでスナイプを盛り上げて行きましょう。
ノースセールはスナイプセーラーを応援します。

近藤・石川組から優勝者レポートが届きましたのでご紹介いたします。

2011全日本優勝レポート

今年はチームとして春先からノースセールジャパンのセールテストに参加してきました。
それにより絶対的なスピードを手に入れることができ、またその成果として5月の西日本ウィーク優勝という形で現れました。
その勢いのまま世界選手権に行く予定でしたが、コンテナ積み直前のレースでマストを折ってしまい、違うマストを世界選手権で使うことになってしまいました。
その結果、結局現地で調整するしかなく、やはり時間がなかったこともあり世界選手権ではスピードに対し不満を持ったままレースに入ってしまうことに・・・

結果は惨敗。
予想以上の惨敗で自信もなくし、正直世界を目指すのをやめようかとも思いました。
しばらくヨットに乗りたくない時期が続きましたが、全日本実業団・全日本スナイプが
控えていたため周囲の励ましもあり日本のタイトルは全部とってやろうと気持ちを切り替えることができました。

日本においてあった船を一からメンテし、重量・重心・モーメント・コントロールロープすべて調整し、またマストも新しくし完璧な船を造ることができました。
その後全日本実業団で優勝し、個人MVP(選手間で勝手に争ってました)も取り自信を取り戻すことができました。

全日本スナイプ直前にノースセールジャパンのセールテストに参加し、スピードが良いことを確認できましたし、今年も去年の上位の争いになるだろうと予想していました。

初日はまさにその通りで大井・酒井組が1位(10点)、白石・上田組が2位(12点)、毎年上位常連の吉岡・丸子組が3位(15点)、4位が私たち近藤・石川組(17点)でした。
二日目は上位のリコールや艇トラブルもあり、3レースを3-1-7でまとめた私たちが1位に浮上しました。
去年は二日目で1位になれなくて逃げ切られましたから、今年はチャンスだと感じていました。

3日目は2日目までとはうって変わって微風でした。
また、潮も強く難しいコンディションでのレースになりましたが、こういうコンディションは私にとっては得意でもあったため特に気負うこともなくいつも通りレースをすれば1位を守れる自信がありました。
この日はほかの選手のほうが気が入りすぎ、スタートから頭が出ていませんでした。
私たちは微風でのスピードも絶対的な自信があったため、2レースともスタートから飛び出せたので1-4とまとめることができ、勝負の3日目で首位を守りきれました。

4日目は1レースしか実施できなければ優勝が確定していたためとても気持ちが楽でした。
また無風の予報でしたから、周囲からは朝から優勝決まったなと言われました。
実際に海面にでて11時まで風待ちをした時点で上位で争っていた選手たちが集まってきて前祝いということで海に落とされました。
結局12時にスタートを試みたものの風が大きく振れノーレース。
私たちの初優勝が決定しました。

とてもうれしかったですし、このアットホームな雰囲気なスナイプ級で活動してきて本当に良かったです。
これからも続けていきたいですし、この雰囲気をいつまでも保ち続けていくことが私たちスナイパーの使命だと感じています。

私たちと活動しているAI☆STARSのメンバー、今回運営していただいた方々、お互いに刺激しあっているライバルの方々、陰で支えてくれた家族や友人に心より感謝いたします。

また来年も全日本優勝・西半球選手権で優勝できるよう努力していきたいと思います。

本当にありがとうございました。

AI☆STARS
近藤康史・石川真吾

成績表はこちらへ
http://www.snipejp.org/2011result-JapanNational.pdf