2021インターハイ420級レポート

投稿者: | 2021/09/15

8月13日から16日にかけて和歌山セーリングセンターにて2021インターハイが開催されました。

昨年のインターハイはコロナ感染拡大の影響で残念ながら開催が見送られましたが、今年は全国高校体育連盟により開催が決定され、このステージで活躍することを目標に活動してきた選手たちにとってこの上ない朗報となりました。

しかし、コロナ禍です。大会はコロナ感染予防のための厳しい対策が取られ、会場へ立ち入れる人数は限られた登録選手、監督、コーチ、運営役員に絞り込まれ大会前、大会中、大会後の健康観察が強化されました。また、例年出店しているノースセールマリンストアや他のショップも今年は制限の対象になり出店を見合わせることになりました。ノースセールジャパンからセールリペア、ボートビルダーからリペアメンテナンスの担当者のみが現地入りし、例年とは違う形で開催されることになりました。

地方大会を勝ち抜きこのステージに辿り着いた多くの選手、チームは約1年半続くこの状況下でも限られた練習時間、練習環境をフルに活かし、海に出れないときは各自で陸上トレーニングをし、セーリング関連の書籍を読み、ウェブ講習会に参加しその技術、知識、モチベーションを高く維持する努力を続けてきたことが容易に想像できました。2020年大会の中止により参加できなかった先輩達の思いを胸に戦ったこの大会は地方大会から参加した多くの選手達にとって大切な思い出になったことでしょう。

レース初日:朝から南寄りの強風となりました。ガストの中ではサバイバルコンディションの様相を見せる荒れた天候の中、男子420級のみ1レースが実施されました。スタートから霞ヶ浦高校の2艇(池田、重松組&宇田川、鈴木組)が抜け出し、3位以下に500メートル以上の大差をつけフィニッシュし超強風域での圧倒的なスピードアドバンテージと卓越したハンドリングを見せつけることとなりました。

レース2日目:強風、豪雨、悪天候のため陸上でAPAが掲揚され終日レースキャンセルとなりました。

レース3日目:軽中風の絶好のレースコンディションとなりました。レース委員会はこれまで420男子1レースのみしか実施できていない状況と最終日も悪天候が予想されることを鑑みて、できるだけ多くのレースをスタートさせることにトライしました。全4クラス(男女420、男女ラジアル)3レースずつ、合計12レースを成立させることに成功しました。

この日女子420級は1位長崎工業高校の樋口、山口組、2位長崎工業高校の山口、狩野組、3位霞ヶ浦高校の出口、宮本組、4位愛知県立半田高校の林、坂井組となり上位4艇が7点差以内にひしめく大接戦となりました。

男子420級は全レーストップフィニッシュで首位に立ったのは霞ヶ浦高校の池田、重松組。全風域で圧倒的な強さをみせました。2位には逗子開成高校の黒田、渡邉組が浮上してきました。素晴らしいゲーム展開で行われた3レースをすべてシングルでまとめることに成功しました。千葉県立磯辺高校の大江、星組が3位に付けました。

最終日:朝から悪天候のため残念ながらこの日のレースは中止され、前日までの成績が最終となりました。

男子420級の池田海人さん、重松駿さん。女子420級の樋口 波瑚 さん 、山口 栞華さん。男子コンバインド、霞ヶ浦高校。女子コンバインド、長崎県立長崎工業高校

圧倒的な走りで実力を存分に発揮された上記の皆さん、優勝おめでとうございます。また、地方大会を含めたこの大会に参加されたすべての高校生セーラーの皆さん、次のステージに向けて飛躍されることをお祈りします。

以下優勝チームのセールインベントリーと成績表のリンクです。

男子420級優勝 池田海人、重松 駿 組:MAIN SAIL M-11,JIB SAIL J-13,SPINN S-01

女子420級優勝 樋口 波瑚 、山口 栞華 組:MAIN SAIL M-9,JIB SAIL J-12,SPINN S-01

総合成績表