2021年にイタリアのサンレモで開催された420ワールドで、ノースのセールを使用したチームが男子混合部門で表彰台を独占し、女子とU17部門でもトップ3の大半を占めました。ノースセールは420セールのモデルを豊富にラインナップしていますが、レース結果はどのモデルを使用したかには左右されませんでした。
Open男子優勝チームのコーチ、トム・シッツマンは、ノースセールの420クラスのデザインは勝つことのできるセールだと自信を持っています。「まず、それぞれのチームのセーリングスタイルと体重に最適なものを選ぶことが大切です。最高のセールとは、オールラウンドで高いパフォーマンスを持ち、トリムしやすく、同一品質、耐久性を持ち合わせています。これらの条件を満たしたセールがノースセールでした。」とコメントしています。
U17部門で優勝チームのコーチも下記のようにコメントしています。
「M-11とM-9は、0～18ノットの範囲で非常に柔軟性があり、私が見た他社のセールよりも優れていました。他社の3つのセールメーカーのジブはどれも同じようなツイストプロファイルを持っているように見えましたが、ノースのJib のリーチが最も安定しているように見えました。」
「ダウンウインドではノースセールのスピネーカーの特徴がプラスになっていた」と付け加えました。「ノースセールのスピネーカーは、投影面積が大きく見えしかも安定していました。実際、Openクラスで優勝したSitzmann/Woodworth組も、U17で優勝したParkin/Whidden組も、ダウンウィンドでより深く落としていくことができて、VMGでゲインしていました。」
とコメントしています。
この二人のコーチは、この20年間420クラスと470クラスの表彰台を独占してきたノースセール・ジャパンに賛辞を送っています。ノースセールジャパンはオリンピックの470クラスの発展にとって420クラスがいかに重要であるかを語ってくれました。
「東京オリンピックでは、470クラス女子の100％と、男子の19チーム中16チームがNorth Sails Japanのロフトで開発製造されたセールを使用しています。420と470のリグは、似通った部分が多いので、470のセールデザインに使っているデザインのソースを420応用することができるので、North Sails Japan の持つ470デザインのノウハウがしっかり生かされているのも420のセールの高いパフォーマンスに大きく影響していると言えます」
ノースセール・ジャパンでは、420、470などのワンデザインクラスのセールデザインを、ビッグボートのグランプリプログラムと同じ方法でアプローチしています。「アメリカズカップのプロジェクトで使われているNorth Design Suiteと同じツールををディンギー用に開発しました。さらに通常アメリカズカップなどで使われる2ボートテストのシステムをディンギーボートに使えるよう再設計し、ストレートラインでのセーリングの性能比較を科学的、数値的に判断できるようにしました。より良いデザインのセールを開発するためには、セールの性能とレース結果を区別する必要があるからです。もちろん、2ボートテストの操作性の良さも重要な要素です。
「良いセールデザインのためには、良いフィードバックを得ることが重要です。そのフィードバックをもとにセールを再設計し、それを製造してテストする。この開発のスパイラルを繰り返すことで、より良いセールを作ることができるのです。このように長年ワンデザインとして確立されたクラスでは、すでにセールの開発の余地はないと思われがちです。しかし、この開発のスパイラルを回すたびに新しい発見があり、そのスパイラルに終わりはありません。
ノースセール・ジャパンは、セーラーとコーチがこの開発ループの重要な要素であることを知っています。彼らがセールの感触を伝えようとしてもセールメーカーにそのニュアンスが伝わりづらいこともあります。「幸い、私たちノースセール・ジャパンには経験豊富なセーラーがいるので、彼らが感じていることを話し合い、論理的なデザインの道筋をたどることができます。そうすれば、もしセールが期待通りの性能を発揮しなかった場合に、開発のスパイラルを追跡してデザインしなおすことも容易です。”
最終的な目標は、秘密兵器を持つことではなく、420級のセーラーが自信を持ってスピードを出せるようなセールに改良し続けることだと思います。「この”自信”がすべてのレースで大事で、私たちは良いセールで”自信”を提供しようとしています」。420の世界選手権であろうと、週末の練習レースであろうと、私たちはあなたにあうぴったりのセールを提供します。
