5分でわかるヨットの知識シリーズ #5 ウェザー・ヘルムと艇のトリム(ピッチ)

By | 2018/03/05

微風のレースで、前の風下側にクルーが集まって乗ること、ありませんか?
どうしてでしょうか?
微風では、全体的にセールにかかる力も弱く、艇速もないので、ラダーにかかる力も小さくなり、結果的にヘルムスマンが直接コントロールする、ティラーやラットにかかる力が小さいため、微妙な違いを感じてセーリングする必要が出てきます。少しでもこの力を大きくして、船の挙動をわかりやすくしてあげられたら。。。。

ということで、クルーの体重を使って船の挙動をコントロールしているのです。
クルーが風下側に乗る理由は、前回説明した、“ヒールをつけることでウエザー・ヘルム”を増やしているのです。ヘルムスマンは、このウェザーヘルムを感じて艇のコントロールがしやすくなります。

それでは、何故前に乗るのでしょうか?

まずは、船を横から見てみましょう。

trim

当然のことながら前に乗ると前が沈み、後ろに乗ると後ろが沈みます。
このとき艇にどんなモーメントが生じるか見てみたのが下の説明です。
セールからの横力に対抗するために艇はリーウェイ(横流れ)しますが、この力は、風下から風上に働きます。

trim2

この力がどこに働くかで、モーメントの出方が変わります。
バウを沈めてあげると、ウェザーヘルムを増やしてやることができるのです。これが微風の時の前に乗る理由です。逆に、強風では、ウェザーヘルムを減らす為に、後ろに乗ることになります。
それ以外にも微風で前に乗ると、浸水面積を減らすことで船体の抵抗を減らすという効果もあります。
この話は、また次の機会に。。。。